オリザ油化株式会社

ニュースリリース

2019年05月07日

製品

【アグアヘエキス】生理前及び生理中の不定愁訴改善作用とバストアップ効果を臨床試験で確認

当社は,昨年上市した植物エストロゲン素材の「アグアヘエキス」について外部臨床試験機関にて臨床試験を行い,生理前とその最中の不快症状の改善作用とバストアップ効果を見出しました。当社ではこれまで,アグアヘエキスのエストロゲン活性成分本体がレスペフロリン類(ヒドロキシホモプテロカルパン類)であることを世界で初めて発見し,昨年新製品として上市するとともに,先の日本薬学会ではその詳細を報告してきました。しかし,ヒトの効果については不明でした。そこで,「2018年度新あいち創造研究開発事業補助金」の支援の下,CROである株式会社オルトメディコの管理下でアグアヘエキスの臨床試験を行いました。

試験はランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験で実施しました。健常な日本人成人女性のうち,月経前および月経中に不定愁訴の自覚がある方44名を対象とし,アグアヘエキス群とプラセボ群にそれぞれ22名ずつ割り付けた。1日のアグアヘエキスの摂取量は100 mgとし,朝食後に摂取させました。摂取期間は8週間とし,4か月目において中間測定を行いました。主要アウトカムは世界標準でもあるMDQ (Menstrual Distress Questionnaire) というアンケート調査方法を用い,月経随伴症状の評価としました。

試験の結果,摂取4週間後において,「気分の高揚因子(人を愛おしく感じる。幸せと感じるなど)」が,月経前においてプラセボ群との比較で有意に改善しました(図1)。摂取8週間後では,月経中の「サマリースコア」,「水分貯留(乳房や腹部の張りなど)」,「集中力」および「コントロール因子(息苦しい,胸の痛み,動機,耳鳴りなど)」が,アグアヘエキス郡で改善しました(図1)。以上の結果から,アグアヘエキスは100 mg/日という低用量で,月経前とその最中の不快症状を改善させることが明らかになりました。

図1.簡易説明用グラフ

 一方,バストサイズについて,BMIと年齢に基づく層別解析を行ったところ,BMIが15~20 kg/m2のやせ気味の方において,バストサイズ(トップ/アンダー差)の改善例が認められました(図2, 枠内)。

図2.バストグラフ

また,グラフ縦軸に地面からバストまでの高さ(摂取前後の差)を,横軸に年齢をプロットしたところ,プラセボ群では年齢による減少傾向が見られましたが,アグアヘ群では上昇傾向が認められました(図3)。これらの結果から,アグアヘエキスはやせ気味の方に対してバストアップ効果を示すとともに,加齢によるバストの下垂を抑制する作用があるものと考えらました。

図3.バスト高さ年齢グラフ 

 近年プエラリアミリフィカの問題もあり,市場では安全でマイルドな活性をもつ植物エストロゲンが求められています。アグアヘエキスのエストロゲン活性成分であるレスペフロリン類のエストロゲン活性は大豆イソフラボンよりマイルドです。今回の臨床試験で生理時の不定愁訴改善作用やバストアップ効果が認められたことから,アグアヘエキスは女性の健康維持を目的とした食品に配合いただけるものと考えています。

当社では,この結果を今後,学術論文投稿するとともに,健康食品素材及び化粧品素材としても日本はもとより世界に向けて販促活動に積極的に活用していく予定です。